花粉症で苦労するのは目に見えているが、春に岩木山神社へ桜を見に行こう。
と、いう思惑も空しく、計画通りにいかないまま、6月の緑が美しい季節になった。
年度も替わったので、大病を患っている身内の穏やかな日々を祈る意味も込めて、岩木山神社へ行くことにした。
よく晴れた日だった。

青々とした山頂も眺めることができる、岩木山神社の入り口である。
参道を進んで、赤い橋がかかった池を見ると、錦鯉が泳いでいた。
赤と白のコントラストが、透明な池に映える。

茅の輪くぐりの季節で、参道を進んだ先には茅の輪が設置されていた。
緑の陰に包まれている。

冬には水が流れなくなる手水どころも、勢いよく水が噴き出していた。
見た目に涼やかである。

この日、白龍神社へも詣でた。
本殿の脇に道が続いていて、杉林の緑に囲まれた池の向こうに、小さな社がある。

白龍神社に至る橋は、冬に雪道になって、スリリングな道のりになる。
冬の津軽の極寒の池水に落ちれば無事では済まないので、慎重に進むことが求められるが、6月は命を育む池であった。

おたまじゃくしがたくさん泳いでいる。
透明で美しい池に、たくさんの生命が育っているのであった。
津軽の冬と、夏の始まりとで、まるで違う景色を満喫することができる。

青々とした杉林の木陰が、参道にかかり、涼しい影を作るのである。
6月の晴れた日の岩木山神社は、緑と透明な水の清浄な空間である。
心なしか、側面に張り付いている狛犬も、冬より身軽そうである。



秋、冬、夏の岩木山神社はそれぞれ違って美しく、いっぽうで、いつも変わらず空気が澄んで、洗われたような気分になって帰ることができる。
滞在時間は30分に過ぎないが、この30分の空気を吸いたくて、行きたくなる。
ちなみに、このときは、岩木山神社がインスタグラムで宣伝していた透明アクリルのお守りを買って帰った。
ミーハーなので。

透明で、光を受けると虹色がゆらめく白龍神社のお守りは、SNS映えするだろう。
だが、案外、透明な池の向こうに佇む白龍神社のイメージをそのまま、形にしているのであった。